Web担にも2種類ある

2011年01月16日

いわゆる「Web担当者」になってもう1年になりますが自己紹介をすると、たまに業務内容を勘違いされます。「Web担当者」にも実は2種類あって、知ってる人は区別してるけど、意外と十把一絡げにされることも多いです。

たぶんほとんどの文脈で「Web担当者」というと「企業内でWebサイトを運営する人(ここでは”Webマスター”)」のことを指してると思います。ただ、まれに自分自身ではWebサイトの運営はせずに、「社内の部署ごと、企業グループの各社で運営しているWebサイト全体の管理をおこなう人(ここでは”Webガバナンス担当”)」もいます。僕は後者の仕事をしています。

Webマスター

Webマスターの役割としては、運営しているWebサイトの更新(コンテンツ制作や導線調整、機能追加)と広告管理あたりがメインで、場合によって外注業者とのやり取りが含まれることも多いと思いますし、お問い合わせ対応までする人もいると思います。いずれにせよ、担当サイトの目的を最大化させる人が、Webマスターです。

Webガバナンス担当

Webガバナンス担当の役割は、個別のWebサイトではなくサイト群全体の品質向上やリスクマネジメントで、数十かそれ以上のサイトを管理している会社でないと必要とされない役割ですね。厳密には「Web担当者」ではないかもしれません。

会社としては一つのサイトを運営しつつも、個別のコンテンツ更新は担当部署が行う場合(製品情報は営業、IRは広報など)全体を管理する部署はWebガバナンスを担っていると言えると思います。

代表的な業務としては、各種ガイドラインを作成してWebマスターに遵守してもらうことで視覚表現を統一したり、セキュリティチェックリストや公開申請フローを整備してセキュリティに不備があるシステムが公開されないようにしたり、とか。

あと、Webサイト群全体の方向性や計画を示したり、品質向上のためのサポート(人材育成プログラムとか情報共有の仕組みづくりとか)もガバナンス担当の役割に入ることが多いと思います。(←コレまさに今、自分がやってること)

両者の確執

Webマスターは自分のサイトの目標達成を最優先に考えるので、サイトの作りにしても集客方法にしても、基本的に自分の担当範囲しかみません。一方、Webガバナンスでは管理しているサイト群全体の品質最適化・底上げを考えるので、個別サイトが全体に適応したルール(ビジュアルガイドラインなど)に良くも悪くも逸脱することを嫌います。

そこで、両者の間で調整が必要になるのですが、この「調整」が理屈で解決する話ばかりではないところがガバナンス業務の難しいところです。「分かっちゃいるけど事情があってそうできない」とか「環境(事業分野や国・地域)が変われば事情も変わるので、(ガバナンス担当が決めた)ルールは実情にそぐわない」とかいうことが多々あるのです。時には(というか往々にして)「本来そうすべきだけど、全体のバランスを保つためにNoと判断せざるを得ない」という心苦しい判断もあります。

Webガバナンス担当は全体最適を目指しますし、Webマスターは個別最適を最優先に考えるので、そもそも目的が違うんですよね。両者の衝突は永遠に解消されることはないと思いますが、どちらが正しいということではないので仕方ないと思います。視点の問題ですからね。

まずは気に留めるところから始めよう

各Webマスターは全体最適の視点を持ちつつ個別サイトを運用することが必要ですし、サービスベンダー(制作会社とか)もこういう事があることを知ってクライアントと接すると良いと思います。

意識していてもさけられない衝突(や後から面倒な調整が入ること)が発生するかもしれませんけどね・・・。でも「知らぬが仏」では改善も見込めないと思うので。

投稿日:2011年01月16日 2 Comments »

2件のコメントがあります。

  1. たけし :

    はじめまして。

    記事の内容が、まさに仕事で直面している問題であり、非常に共感できました。
    他の記事も読んでみます。

    2014年01月06日 at 5:02 PM

  2. takeshi :

    コメントありがとうございます。
    同じような問題意識を持っている方がいらっしゃって嬉しいです。
    このテーマはまだまだアウトプットできていないことが多いので、頑張って整理したいと思います。

    2014年01月06日 at 11:17 PM


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